英語が上達するのに一番必要なもの

ありったけの勇気を振り絞って釣りタイトルを付けたフジカワです、こんにちは。一度やってみたかったんです。やってみたかったんです。同タイトルで検索したら、100個くらいのブログのエントリーが出てきそうですね。プロポーズと一緒で101回目なら今度こそなんとかなるかもしれませんよ。

実に納得できる話。

少し前にこんなエントリーを読みました。
恥ずかしくない英語を身に着けるより先にすることがある – 日本情報化農業研究所、社長日記、かも日記。

すごく納得できました。日本人同士の日本語を使った時の例えが良く分かります。そりゃそうですよね。いくら自分が日本語を上手に話せても、話す内容がつまらなければ話を聞いてもらえないってことで。

興味を持ってもらうには相手に何かを伝えるのが一番

それは、きれいな英語を身に着けるよりも自分とコミュニケーションをとりたい!と相手に思ってもらうことの方が重要だってこと。

で、じゃぁ、相手にそう思ってもらうにはどうすれば良いかということについて僕の経験から思ったことを。
それは「伝える」こと。
とにかく相手に何かを伝えることが大切です。
これがなければ相手も自分に興味は持ってくれないですよね。
時には言葉以外のコミュニケーションツール(スポーツ、エンターテイメント、ファッション)なども伝えるツールになります。宿の皆でサッカーやるときに過剰なストレッチでアピールしてもOK。サッカーの後でビール飲む時にネタになります。暇な時間にファイヤースタッフを練習してどこぞで披露してもOK。同じことしてる人達と仲良くなれます。ちょっと奇抜な格好で街をうろついてもOK。後ろ指指されます。ソースは全部僕です。

英語の上達にも伝えることが一番必要

さてこの「伝える」ということ、実は英語の上達にも一番必要なことでもあると僕個人は思っています。
もう少し正確に言うと「伝えるという気持ちを強く持ち続ける」とかそんな感じ。
一年程度の海外生活の中で感じたことですが、海外で英語習得を目指す場合、何かを相手に「伝えようとする」回数が多い人は英語が上達するのが早いです。
さっきの興味をもってもらう方法と同じですね。子供を見ていると分かりますが、基礎語学力はコミュニケーションによって発達するものですし、コミュニケーションとは「互いに興味を持ち合い、情報を伝え合うこと」ですから。
「伝える」→「それに対して興味を持つ」→「伝え返す」→「それに対して興味を持つ」の繰り返し。ループしながら段々上達していきます。数年前の経済用語風に言うと「英語上達スパイラル」です。
とにかく何でも伝えまくりましょう。相手を知るための質問でも良いですし、自分の紹介でも良いです。繰り返しになりますが、英語が上達するのに一番必要なことはとにかく「伝える」ことです。今ならおまけに「相手と仲良くなれる」という素敵な特典もついてきます。
ちなみに目的を「英語上達」ではなく「友達作り」と設定する場合こそ、相手にとにかく「伝える」という方法が効果的です(というか唯一の方法です)。相手は文化風習からファッションまですべて異なります。日本人同士のようにその辺をヒントにして「仲良くなれるかどうか」という判断がしにくいため、とにかく自分の意思や考えを伝え、それに対して相手がどう思っているかを確認し、分からないところや疑問に思ったところをまた伝える、その繰り返しこそが互いのギャップを埋めて「分かり合える」という状態に近づけてくれる唯一の方法です。友達になりたい相手がいたら、まずは敵意がないことを伝え、仲良くなりたいという気持ちをおもむろに伝えましょう。

伝えたいことがあるから英語を覚えるのです

ただ単に「とにかく伝えること」と言われても「無茶言うなよ」となりますので、そう考えるようになった出来事の話をします。一時期オーストラリアで一緒にいた女の子(別にステディな関係ではありません)がとにかく良く喋る子だったんです。でも僕からみてもけっこう無茶な英語だったんですよね。さすがのネイティブも首をかしげるくらい。むしろネイティブだからこそ首をかしげるというか。
でもしばらくすると、英語が上手になっていることに気がつきました。「あれ?なんかいつの間にかスムーズにコミュニケーション取れてるぞ?」みたいな感じ。
もう間違いなくトライアンドエラーで学んでいるんです。ただし本人的には「頑張って学んでいる」という意識はなく、とにかく自分が思っていることを相手に伝えたい一心で、言葉をひねり出していたそうです。話の内容はそりゃもう色々。自分の家族のこと、友人のこと、日本のこと、(滞在している)オーストラリアで感じたことこと。それをとにかく話すんです。「伝えたい」という溢れんばかりの気持ちで言葉を紡ぎます。
英語が話せるから相手に何かを伝えるのではなく、相手に何かを伝えたいから英語を覚えるのです。それを繰り返すことで少しずつ少しずつ、英語が血と肉になって体に染み付ていきます。そして頭ではなく体で覚えた英語は脊髄反射的に出てくるようになります。
そんなのを横目で見つつ、英語が上手くなるにはとにかく物怖じせずに相手に何かを「伝える」ということ、そしてそれを実践するために必要な「伝えたいと思う気持ち」が大切なんだなぁと実感したわけです。

繰り返しキャッチボールを

よくある例えですが「コミュニケーションはキャッチボール」です。
ヘタクソな間は投げるボールが野球ボールではなくテニスボールになってしまうかもしれませんし、ボールですらなく石ころになってしまうかもしれません。もしかしたらワンバウンドしちゃうかもしれないし、送球が逸れちゃうかもしれません。それでも一度キャッチボールを始めさえすれば相手はちゃんとキャッチしてくれます。時には「あれ?これテニスボールじゃん」とか、「おふぅ!こっちに投げた方が良いよ」とか言ってくれます。そんなやりとりを繰り返すうちに、段々と野球ボールを相手の胸元に投げられるになってきます。相手もこちらの様子を見ながら最初はやさしく、そして上達具合をみながら少しずつ普通のボールを投げるようになってきます、父親と息子のキャッチボールのように。そのやりとりを継続するためにも、とにかく「伝える」ことを繰り返すコミュニケーションが英語上達への一番の近道です。
最初は苦手なキャッチボールでも、繰り返せばだんだん上手になるのです。
で、ちょっと上手になってきたら次に欲が出てきます。
「ビュッと速い球を投げたい」
「相手のミットど真ん中に投げたい」
そんな風になってきたらしめたものです。

伝えなくても生きていけるんだよね、実際のところ。

ぶっちゃけ英語なんか離せなくても、海外で暮らすことはできちゃいます。
スーパーで欲しいものをカゴに入れてレジに表示される金額を店員に渡せば買い物できちゃいます。
レストランでメニューを指差して「ワン」とか「ツー」とか言えば食事は出てきます。
地図で示せばタクシーも電車もバスも、大概のところなら連れて行ってくれます。
まぁ、日本にいるよりかは英語を使う必要に迫られる機会は多いかもしれませんが、されとて「海外に住むこと」自体は英語が話せるようになるための十分条件にはならないでしょう。
英語を学ぶ機会は自分で作り出さないといけません。英語で何かを伝えないでやっていく方法を探し始めたり、身に付けちゃったら成長はストップです。それ以上の英語力は身に付きません。二回目ですが、ソースは僕自身です。

話をまとめます

ワケがわからなくなってきたので、話をまとめます。
・まずは相手に興味を持ってもらおう(参照
・興味を持ってもらうために、相手に何かを伝えよう
・最初は何でも良い、とにかく相手に「伝えたい」という気持ちだけは持ち続けよう
・欲が出てきて「もっと正しく」「もっと詳しく」伝えたいと思ったらしめたもの
・そのうち英語が話せるようになるよ
・でも伝えたいことがなくなって伝えるのをやめると英語の成長も止まるよ
というお話しでした。

追伸:綺麗な英語は別の話

それは、きれいな英語を身に着けるよりも自分とコミュニケーションをとりたい!と相手に思ってもらうことの方が重要だってこと。

言うのが少し遅くなりましたが一つだけ留意事項。このエントリーにある僕の方法では「きれいな英語」を身に付ける手助けにはならないと思います。むしろ場合によっては妨げにすらなるかもしれません。「きれいな英語を身に付けたい」場合はそれに適したプロセスがあるでしょう。たとえば日本の繁華街でも流暢な「話し言葉」の日本語を話す外国人に出くわすことがあります。彼等は街の中でのコミュニケーションを通じて日本語を学ぶケースがほとんどです。その場合、普段耳にする言葉しか覚えないため、そのボキャブラリーや語尾の扱いに偏りが生じます。彼等が今から「きれいな日本語」を身に付けるのはそれなりに苦労を伴なうでしょう。僕の大好きなスティーブン・セガールに大阪弁ではなく標準語で喋らせるのも恐らく大変でしょう。クセというのはやっかいなものです。
それと同じで、「きれいな英語」を身に付けたい場合は耳だけではなく英字新聞やテレビのニュースに触れたり、やはり語学学校等で有資格者からしっかり学ぶことをオススメします。教師として英語を教える場合、海外の病院で人の命を預かる看護士として働く場合、ビジネスマンとして国際的な取引を行う場合など、「言葉や文法の正確さ」「専門用語の量」「対話のスピード」等、求められる精度やバランスに応じて学んでいくことが必要です。
ちなみにきれいな英語を身に付ける場所としてオーストラリアは向いていません。アクセントにかなり強いクセがありますので。ある意味身内とも言えるイギリス人ですらオージーイングリッシュには苦笑いしてました。

ただ、そこまで正確な英語力が求められる状況に遭遇する人はよほどでない限りいないいませんよね。
何をもって「英語が上達する」というかは上記の通り英語を使う環境にもよるのでしょうが、僕が基準とする「コミュニケーションをとる」ということで判断するとやはり「とにかく伝えたいという気持ちを持ち続ける」ことが一番大切だと思います。

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