印刷用データをWeb配布用PDFに変換する

昨日、帰宅途中にカレーヌードルの匂いに気がついたフジカワです。あれは家庭で作るカレーライスではなく、間違いなくカレーヌードルでした。外まで匂うなんて、お宅、どんだけの人数でカレーヌードル食べてるの?っていうか、ほっとけ、という話ですね。

いつもやり方を忘れてしまうPDF化

icon3 印刷用データをWeb配布用PDFに変換する
たまに印刷データからPDF変換したファイルをそのままWebに掲載することがあります。
頻繁に行う作業ではないため、PDFの作成方法を毎回忘れてしまいます。
もうちょっと正確にいうと、「Web用に最適化されたPDF」の作成方法ですね。
通常のPDF化であれば
・印刷コマンドでPDF出力
・別名保存でPDF保存
で済む話ですが、それだとファイルが重かったりしますので。
というわけでいつになるのか分からない未来の自分の作業と同じ作業を行うためにココを見に来てくれた方の為にメモを記しておきます。

昔と今では大違いのPDF

とはいえPDFは奥が深い。ほんとに。
僕がDTP関連の仕事をしてた2003年くらいまでは考えられないようなことになってる。
当時は色やフォントのガイドラインが貧弱で、PDF入稿なんて考えられませんでした。
データ入稿といえば
・フォントはがっちりアウトライン
・画像はEPSでリンク
・出力見本をしっかり付けて
・印刷屋さんにMOで手渡し入稿
が基本でした。
それが今では
・フォントは埋め込み
・画像も埋め込み
・出力見本はメール添付?
・入稿データもPDF(PDF-X1a)でメール添付
の時代。現場から離れているので詳しくわかりませんが、大きく違ってはいないと思います。

印刷用データの状態

おっと、話が逸れた。話もどしてPDF作成の話。
まずは今回の話の前提条件
・当然イラレデータ
・フォントはアウトライン済
・画像はリンク
という状態からスタート。上記でいうところの「昔」の入稿データですね。これをWebに最適化されたPDFにしていきます。
なお、先にも書いてますがPDFは奥深いです。なのでこの内容がベストでない可能性ももちろんあります。
ここではアウトライン化されたファイルのPDF化になりますので、テキストデータが生きてるものだと埋め込みにすることでまだまだ軽くなる場合もありますのでその辺は適宜判断してくださーい。

まずは通常のPDFを作成

今後の使いまわしを考え、Web最適化する前のPDFを作成します。
1.aiファイルをillustratorで開く。
2.トリムマーク(トンボ)の内トンボ(仕上がり線)と同じサイズにアートボードサイズを変更
3.オブジェクトをアートボード内に移動
4.トリムマーク(トンボ)と仕上がり線のオブジェクトをを削除
5.「別名保存」でPDF形式で保存(詳細設定は初期設定のままで良いでしょう)
6.ページものの場合は枚数分上記作業を繰り返す
で完了。これは印刷にも耐えられるデータなので、今後何かあったときはこのファイルを使いまわすと便利です。

Web用PDFの作成

ではこれらを元にしてWeb最適化されたPDFを作成していきます。
0.複数ページがある場合は任意のPDFをAcrobat Professionalで開き、左の「ページ」アイコン、もしくはツール > 「文書」 > 「ページの挿入」で、全てのページを一つのファイルにまとめます。
1.ツール > 「アドバンスト」 > 「PDFの最適化」をクリック
2.最適化の詳細設定を行う
プリセット:カスタム
互換性を確保:Acrobat8.0以降
画像の設定:72ppi、圧縮/jpeg、画質/中
フォントの設定:アウトライン済みなので「埋め込むフォント」も「埋め込まないフォント」も無し
透明の設定:低解像度
破棄するオブジェクトの設定:全てにチェック
ユーザ関連情報を破棄:全てにチェック
最適化の設定:オブジェクト圧縮オプション/ファイル全体を圧縮、その他全てにチェック
で「OK」をクリック
3.任意の名前を付けて保存

セキュリティー設定

PDFをWeb上で見てもらうのは構わないけど、「印刷は困る」「ダウンロードしたファイルを編集されると困る」という場合もあるかと思います。そんなときはセキュリティーを掛けておきましょう。
1.上記で保存したファイルをAcrobat Professionalで開く
2.ツール >「アドバンスト」 > 「セキュリティ」 > 「パスワードによる暗号化」を選択
3.「文書の印刷および編集を制限。これらの権限設定を変更するにはパスワードが必要」にチェック
4.「権限パスワードの変更」にパスワードを入力
5.「印刷を許可」を任意に設定(僕は「高解像度」での印刷OKにしています。じゃなきゃWeb公開しない)
6.「変更を許可」を任意に設定(版権絡みの画像やパスデータが含まれる場合は「許可しない」)
7.OKをクリック
パスワードはメモしておきましょう。分からなくなると自分でも編集できなくなります。

他にもあるのかも

これで僕が色々と試した中で一番良さそうなWeb最適化されたPDFの作成は完了。
他にも
・illustratorの別名保存の段階でPDF最適化してしまう
・Acrobatで「ファイルの結合」を使って「最小ファイルサイズ」で結合してみる
なども試してみましたが、なかなか期待するほどの結果が得られず上記で紹介する方法に落ち着きました。
他に何か良いアイディアがある方、ご一報お待ちしております。

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