みなさんどうですか?|明治グループの新CI

明治グループの新CI

meiji011 みなさんどうですか?|明治グループの新CI

いつの間にか明治製菓のCIが新しくなった。
正確には、明治製菓と明治乳業の経営統合により、それぞれ別々だったCIが新CIで統一された。
僕の周りでもいろいろと意見が飛び交ってる。
・旧CIを捨てるべきではなかった
・それ以前に新CIはデザイン的に無い(ダサい)
・せめてチョコだけでも「商品ロゴ」として残すという手もあったのでは
などなど。

ただ、それなりの規模での経営統合をするにあたり、社内的な気持ちの切り替えの為にこういった儀式的なことを行うのも必要なことはわかる。また、事業内容や商品内容の多様化が考えられ、既存のCIでは「使いまわし」的にやりにくかったのかもしれない。粉ミルクに旧CIが付いてるところを想像すると「ちょっと強すぎるかもなぁ」と思わないでもない。時代と社会と商品群に最適化したデザインを設定するのは別に悪いことではないと僕は思う。

と言うわけで、CIを変更すること自体は理解できないこともないが、デザイン関連について2つほど思っていることを言わせてもらう。

広義でのデザインはダサいと思う。

docomoと一緒で小文字を採用。旧CIとは対照的に全体的に丸みを帯び、mの頭が乳製品を連想させるクリーミーな感じ。ロゴデザインとしてはさほど悪くない。
しかし、しかしだ、これは広義でいうデザインの仕事として良くない。もっというと、ディレクションが良くない。
つまり、僕が言いたいのは、この規模の会社のCIは、それなりの年数を見越してビジュアル策定すべきだということ。こんなにも時代のテイストを反映させてしまうと、時の流れに抵抗できずに、あっという間に陳腐なイメージだけを持たれてしまう。
例えばSONY。あのロゴはながーい間、変わっていないように見えるが、実は定期的に少しずつ、フォントのウェイトを変えたり、文字間の隙間を調整したりしながら、その時代にマッチするように微調整を繰り返しながら現在に至っている。「変わっていないようで常に変わり続けている」成功例の一つ。
明治製菓も、旧CIは時代の流れにとらわれない普遍性を持っていた。そいう部分から考えると、派手な部分は少ないが秀逸なディレクションだったのだと思う。SONYのように、上手く「デザインしないデザイン」を実践していくというオプションは無かったのだろうか(いや、恐らくあったのだろうけど、採用にはいたらなかったんだろうね)。
たとえば、

ちょっぴりだけデザインを変更して、「(新旧のCIを両方出して)MEIJIのロゴが変わりました!!」みたいなCMを打つ。でも実際は微調整程度なので視聴者には違いが分かりづらい。で、ネット上やメディアなどにその辺をツッコんでもらうことでバイラル及び告知効果を狙う。

とか、

新聞全面、特設サイト等で「MEIJIロゴの間違いを探せ!」とか言ってオープン懸賞掛けといて、期間終了後に、実はこの”ちょっとだけ違うロゴ”が新しいCIになります。よろしく!!

みたいなことをするだけで、ユーザーはCIの変化(という事実)をちゃんと認識してくれると思うんだけど。
ま、今更こんなこと言っても遅いけどさ。

というわけで、だらだら続いたけども、新CIはデザイン仕事の進め方及び、結果としてのデザインそのもの、両方ダサいと思う。

ハイミルクについて

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こっちは一瞬で終わる。このロゴは無い。色んなところがちぐはぐに感じるのは僕だけ?
っていうかこのチョコ、コンビニにちゃんとおいて欲しい。アソートパックじゃないと食べられない印象がある。チョコ自体は大好きなんだから、頑張ってくれ!!

まとめ

いや、ほんと長くは持たないんじゃない?この新CIは。
ってここまで書いて思ったけど、「ロゴ」って単体で考えるとき、CI(Corporate Identity)じゃなくてVI(Visual Identity)って書くべきだったんだろうかね?

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