以外に大変なんだな|マイケル・ムーア 新作インタビュー

もう北海道は寒いですね、フジカワです、こんにちは。出勤時はできるだけ日光を受けられるような道を選ぶ季節になりました。

「アメリカでは、7秒半に1軒の割合で、市民が自宅を差し押さえられ、強制退去させられています。自己破産の理由の第一は、医療費が高すぎて払えなくなってしまうことです。僕はアメリカ人でアメリカを愛していて、アメリカ以外の国には住みたくないとさえ思うほど。でも、アメリカの現状は目を覆いたくなるものなんです」

事実を明確に伝え、それでも各方面に角が立たないようにする言い方が上手い。欧米の人たちはこの手の表現方法が得意だよなぁ。F1のインタビューなんかを見てるといつも思う。

「私が若い頃の日本の印象は、会社経営者は誰かを首切りすると、それを会社の恥だと思うような社会でした。でも、保守主義の(最近の日本の)首相たちが、それを壊し始めてしまった」

そんな温かい時代の日本は知りません。今の社会は過酷です。

「たとえば、社会保障の支出を下げる、教育の質を下げる、そして人を解雇し、収入の低い層の生活を苦しくさせ、貧困をあたかも犯罪のように考え罰していくような政策を打ち出してきた」

まさにアメリカ化。日本でこれをやって困るのは、国民が今もって「総中流社会」だと思ってるから。現実は違うのに。さらに、低所得者層向けの経済や商売が用意されてないし、誰もそこに手を出そうとしない。そんなものは無いと多くの人が思ってるし、それをやると自分もその経済圏で生きていくことが確定になるから(その商売ではアッパーにいくための利益は確保できない)。生活保護についてはどこかで救済の区切りをつけないと厳しいのはわかるが、そのタイミングに当たってしまった低所得者層と団体の反発をいつの時代でも抑えきれずにここまで至ってる。

「アメリカのようになりたいなどという気持ちは捨てて、日本のままでいてください。1945年以来、皆さんが作り上げてきた、教育が大切だと考え、解雇はしないと言っていた日本で居続けてください。そして、他国を一切侵略せず、侵略しようとしている国をサポートしないと言っていた国に戻ってください」

前者をグローバル経済が、後者を国際社会が許せばやるんでしょうけどね。なんで経済力の割には国際的なパワーゲームが弱いんでしょうか、この国は。農耕民族と狩猟民族の違いか?

「私が大企業のトップや権力を持つ人に取材をお願いしても、皆、話をしたがらず、今も取材は大変です」

ま、そりゃそうだと思います。

「一般の方々は、私は大企業や政府に“買われない”と思ってくれているので、そういう方々からの協力は得られるようになりました」

その通り。あなたのようなロックスターは必要だ。ロックというよりもパンクかな。応援してます。

「(権力者たちにとっての)パブリックエネミーNo.1というような立場は決して楽しいものではありません。もし人生をやり直すとしたら、この仕事は選ばないと思います。大変、辛い仕事です」

あ、そうなんだ。嬉々としてやってるのかと思ってた。

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