ロングライフなアイテムと人生を

天気も良くて暖かいのでこんな狭くて固い部屋にいるのが苦痛なフジカワです。今日は早く帰って車に8本のタイヤを積まなければいけません。入るのかなぁ、僕の腰はもってくれるのかなぁ。

定番が大好物

僕は「ド」が付くほどの定番が大好物です。
それを自分で分かってるので、わざと振れ幅大きく、ヘンテコなものを購入することも多分にありますが。
で、今はこれが欲しい。
0601001 02 300x225 ロングライフなアイテムと人生を
D&DEPARTMENT で売ってるカリモク60・Kチェア1シーター。
僕が住む札幌にもショップがあります。
このショップ、デザインに対する意識というか考え方がすごい。今でいうパネェ。
オンラインショップをみればわかりますが、昔から見かけるようなアイテムせいぞろい。おばあちゃんちにもあったようなものまで。
一言でいうとセレクトショップのような形態で、扱うアイテムはメーカーのOEMのようなスタイルなのでしょうか。一度廃盤になったもので「デザインとして優秀なもの」、「後世に引き継ぐべきもの」を改めて生産して店舗においているようです。

テーマはロングライフ

デザインや性能で新しいものを消費者に提供しながら生産・消費・廃棄を繰り返す経済システムに異を唱え、日本の伝統や文化を大切にしながら愛すべきものを長く、時には修理しながら使い続けるというロングライフを提唱するこのD&DEPARTMENT。
代表はナガオカケンメイ氏という日本デザイン界のラストサムライ。
詳しく知りたい方は
ロングライフ「60VISION」 | D&DEPARTMENT
を見ていただければと思うのですが、かなりの部分でうなずける。
60VISIONミーティングに寄せられる質問と答え。 | ナガオカ日記 | D&DEPARTMENT
こことか見たらもう何が何やら。商売する気があるのかないのか。しまいには消費者の意識改革まで求める始末。

でもやっぱり商業的には

という思いもある。モノを作って、モノを売ってご飯を食べる以上、「売れるモノを作る」ということは大前提。
ある意味ではデザインを生業とさせていただいてる僕としても、自分の考えよりもクライアントの考え、クライアントの考えよりも売れる考え、というプライオリティは揺るがないところ。
アートではなく商業デザインである以上、「正しいデザインとはお金になるデザイン」というルールから逸脱することは許されないのではないかと思うわけ。「人を笑顔にしてくれる、人生を豊かにしてくれる、ただしお金にならないデザイン」をしたければ自分の時間でやれ、という話。

でもナガオカ氏の考えは人生というモノサシで見たとき絶対的に正しい

これは全ての人が知ってるはず。お腹の深いところで。間違いなくコレは正しい。絶対的に。グローバルにも正しい。そもそも世界が評価している日本の武器はこのスタンスと伝統のはず。ロングライフ。モッタイナイ。
でも経済を動かすことを考えるとナガオカ氏の考えは危険。短いスパンで考えると消費サイクルは落ちる。
どんなに環境に良くて、地球が喜ぶこの考え方も、明日のご飯と月末の給料という現実の前では一歩後ろに置かざるを得ない。
この両方のバランスを上手く取れる未来をなんとか見つけていくのが今を生きる僕らの大きな仕事の一つなんだと思う。

Kチェアの子供用

今、D&DEPARTMENTを見たら無くなってたんだけど、Kチェアの子供用があったんだよなぁ。しかも赤のモケット。超かわいいの。これを睦に買ってやりたかったのだけど、高い。子供用といえども普通に値段変わらない。またでないかなぁ。

あ、あとね

店員さんが超素敵。その子供用Kチェアを見たときに対応してくれたのが、
お歳を素敵に重ねていらっしゃるような女性で、「こんな人、親戚に欲しいぃ~」って思った。色んな話がしたい。
ブランドのマインドにぴったり適合したような方で、こんなところにもD&DEPARTMENTのこだわりが感じられました。

あ、もう一つ

このお店、お客に渡す紙袋は適当な紙袋にショップのシールを貼ったものを再利用しています。丸井や三越の紙袋に「D&DEPARTMENT」ってシール貼ってます。この紙袋、お客さんからも回収しています。僕も結婚式の引き出物用に購入したもののあまりを何十枚か使っていただきました。家にあまってる人は是非もっていってあげましょう。どこかで見たことあるアイテムだらけで、テンションあがること間違いなし。
札幌店 | D&DEPARTMENT PROJECT
近美の近くです。

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