視覚障害の方から伺った話を思い出した|Googleの自動運転自動車
実は結構前からちょいちょい話は出てた
Googleが自動運転の自動車を開発中なのは随分と前からです。
で、この度地元警察の協力も得て公道走行を行い、その様子がYoutubeに掲載されていました。
ドライバーは視力障害をもつちょっとダンディーなおじいちゃん。
レーダーセンサー、ビデオカメラ、レーザー測距器、そしてGoogleご自慢の詳細な地図データを使っての自動運転。
家を出発し、ドライブスルーでハンバーガーを買い、クリーニング屋へ。そして帰宅。
運転中ももちろん手ぶら。助手席にはGoogle社のデータ収集係と思われるスタッフ。
おじいちゃんは両手でのんびりハンバーガーを食べながらYoutubeの撮影スタッフに手を振ったりしています。
結構ちゃんと走ってる
クルマはそれなりの速度で走ってるように見えます。
交差点ではちゃんと一時停止してから出発。
歩道を越えてお店にはいるための縁石部分ではちゃんと速度を落として駐車場へ。
駐車も頭からだけどちゃんと入っているように見えました、ちょっと曲がってたけどそこはアメリカ的で良し。
実はすでに22万キロを越えるテスト走行をしているらしく、その距離は地球5周半分。
色々と法的な壁は多そうですが、技術的にはもう実用化もできそうな感じです。
以外に事故も減る気がする
自動運転、健常者だって使いたい。移動中に睡眠取れるのならその価値は大きい。また、仕事したり、本読んだり、ご飯食べたりもしたい。
自動運転の能力に若干の心配が無いわけではないけれど、人間の目視と経験値だって大したあてにならないことは新聞とニュースの事故数を見れば分かる。
責任問題を考えたときに警察が自動運転システムをどのように判断するのかまだしばらく時間が掛かりそうだけど、もしかしたら死亡や怪我を伴うような大きな事故は人間の運転よりも減るような気がしなくもない。
ここからが本題
とまぁ、この話はちょっとググば沢山でるのでそれについてもっと知りたい方はそちらでお願いします。
今回のエントリーの本題は、このニュースで思い出した僕の昔話。
以前仕事で、視力障害をお持ちの方を対象に、Webサイトのユーザーテストをしたことがありまして、その時の話です。
こちら側(試験者)で用意したWebサイトで、被験者(視覚障害者)にいくつかのの目的を果たしてもらう。
その目的を果たすまでのページ遷移や要した時間、回り道や手戻り、場合によってはギブアップ等をモニタリングし、そのWebサイトがどの位視覚障害の方にとって使いやすいものであるか、どの部分が修正課題となってくるのか、などを調べる検証テストで、年齢や性別、障害度やPCの習熟度がさまざまに異なる方々に色々とテストしていただいたのです。
自分の人生を生きている時間が増えた
で、テスト後のヒアリング、というか休憩中に障害をお持ちの方から伺った話を思い出したのです。
・今までも点字やテレビ/ラジオである程度の情報は手に入れることはできた。
・ただし、それは点字であれば点字化されている情報のみ、テレビ/ラジオは基本、その時に流れている情報のみだった。
・しかしインターネットが普及し始めてからは能動的に情報を探して、選択して、得られるようになった。
・さらにネットで買い物も出来るようになり、製品情報も使い方も、レビューもネット上で得ることができる。
・今までは近所への買い物だけで精神力や体力、そして多くの時間を費やしていたが、今は以前よりもそう事は少なくなった。
・そして浮いた時間や体力は自分の学びや楽しみに使えるようになった。
・結果的に自分の人生を生きている時間が増えた気がしている。
といった内容で、当時の僕にとっては非常に印象的な会話でした。
もっと外に、もっと楽しく
それから数年が経ち、今度は自動運転の自動車が実用化されるかもしれない。
そうすれば、耳だけで聞いていた情報をもっと多くの感覚で楽しめるようになるんだろうな。
・いつかスピーカーから聞いた波の音を潮の香りと一緒に海で聴く
・お取り寄せでは味わえない、調理したての温かい料理を食べにちょっと遠くのレストランへ
・動物園に行き、事前に調べておいた動物の鳴き声や臭い、可能であれば毛の温かさに触れる
もっと外にでて、もっと沢山の楽しいことができるようになるんでしょうね。
楽しみですね。