立体的な視点|護衛艦衝突事故

久しぶりに天気が良く暖かい札幌からフジカワです、こんにちは。とはいえ、街路樹は葉っぱも落ちてきており、枝が目立ち始めました。もうすぐ雪です。

また海自の事故ですね

関門海峡で、海上自衛隊所属の護衛艦「くらま」と、韓国籍の貨物船「カリナ・スター」が衝突した昨夜の事故、お役所周りがあわただしいですね。
ついこないだ(去年ですが)、イージス艦「あたご」の事故があったばかり。
つい「またか、海自。」と、思ってしまいました。

でもほんとに海自が悪いのか?

でもちょっと待って。
「それ(両事故)、本当に海自が悪いのかい?」と。この手の事故が起こると何の疑いもなく
被害者:民間船
加害者:海上自衛隊
というわけ方でマスメディアが動き出すわけですが、それ本当?
追記:今回は割と「韓国籍貨物船側が悪いんちゃう?」って論調ですね。

こんなブログがあります。
自衛隊は“叩き得”か? – 軍事評論家=佐藤守のブログ日記
その中で謳われている「雫石事件」というものがあります。
全日空機雫石衝突事故 – Wikipedia
この2つを読むと、逆の視点から物事を見る準備ができます。

面倒くさいし、大変なんだよね

そしてこれら相対する2つの意見を加味して考えるために、一度双方との距離を取り、俯瞰してみる必要も出てきます。そうすると考え方に立体感が生まれます。なかなか面白い。
ただ、これをやった場合の問題の一つとして「はっきりした結論が出しにくい」というのがあります。
片方の意見を一方的に聞いて、その内容に同調し、「そうだ!その通りだ!!」って盛り上がるのは簡単。
それに比べて、双方の言い分を聞いてしまうと、どちらかに肩入れする事ができずに、事実に基づいて判断する必要が出てきます。そうすると判断基準となる事実をしっかりと把握する必要があるし、その事実が出揃ったとして、「こっちが悪い」と100%決められるような事故というのはそうそうあるものではありません。
となると、自動車事故と同じく「過失割合」という判断をせざるを得なくなる訳ですが、そうなると僕ら一般ピーポーにはちょっと難しい。なんせそんなトレーニング受けてるわけではないし、そもそもそこまで突っ込んで一つ一つの事象について事実確認を取ってる暇なんぞない。
ちゃんと考えるのは面倒くさいし、大変なんですよね。

阿呆にはなりたくない

というわけで結局ニュースソースは「マスメディアのみ」なんて事になりがちだけれど、
やっぱり上に上げたような事も一緒に考えて、ただ単純に「こっち(だけ)が悪い」という安易な結論をすべきではない、と思うのです。
そしてもっと大切なのは、「責任所在の明確化」よりも「再発防止対策」ね。

なんか、国防系の方々(特に現場)はガッチガチにステレオタイプな教育を受けていて、「ちょっとサボる」とか、「職務中に気が緩む」とかありえないようなイメージなんだけど、どうなんだろう?
こういう事故って、どうも「合理化至上主義」の民間サイドに原因割合が多いような気がするのです。
個別事例や詳細は分からないので感覚で物言ってますが。

とにかく、ただテレビ観て「ふーん、んじゃ今回も海上自衛隊が悪いんだね」とかいう阿呆にはなりたくないのです、僕は。ただそれだけ。

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