どうビジネスを巻き込むか|Google Chrome OS

今日は割と過ごしやすかったですね、フジカワです。でも雨は好きではありません。

とうとうここまできました

ここ数年、どんどんWebアプリを僕らに提供してくれた(一方消えていったものも無数)Googleがとうとうやりました。アプリケーションを走らせるための根幹となるオペレーティングシステムまで開発してしまいました。
Google Japan Blog: Google Chrome OS のご紹介
Windows、MacOS、そしてもう一つの先行オープンソースであるLinuxに加えて、新しい選択肢が増えそうです。
これがそろうと、
・Webブラウザ-「Google Chrome」
・メーラー-「Gmail」
・画像(写真)管理-「Picasa」
そしてそれらを走らせるためのOSに「Google Chrome OS」
となり、一般家庭における日常ユースなら上記セットで十分に事足ります。

強みは「軽さ」と「コスト」

そして強みはGoogleのツール共通でいえることなのだけど、まず「軽さ」。Ajaxをふんだんに、しかも上品に織り込んでいる各種ツールはユーザビリティーも秀逸。これで無料だとは驚きの完成度です。この「軽さ(そう感じさせる)」がOSにも引き継がれてるとなると、それ以外のOSではストレスを感じるハメになるかもしれません。
無料であることが普及の手助けになることは言わずもがな。クオリティーによっては、今後のネットブック搭載OSが一気にGoogle Chrome OSに入れ替わる可能性もあります。
購入者にとっても「やりたいこと」さえ実現できればOSなんてどうでも良く、時代的にも「価格」を重視するのは当たり前です。

課題は「セキュリティー」と「不安の払拭」

とはいえ良いことづくしでもない部分もあります。

Google Chrome ブラウザの時と同じように、ユーザーがウィルスやマルウェア、セキュリティ更新に対処したりしなくてもよいように、基本に帰って OS の基礎をなすセキュリティアーキテクチャを全面的に設計し直しているところです。余計なことを気にしなくても、安全にすべてが動作します。
Google Japan Blog: Google Chrome OS のご紹介

とは申しておりますが、必ずやセキュリティーホールは存在するはずですし、ウェブが担う機能がその他のOSよりも多い以上、リスクは避けられません。
また、「新しいもの、新しいシステムで稼動する新しい何か」とうモノに対する不安というのも大きな壁ではないでしょうか?こういった心理的な不安は時間と実績が物言うところなので、相変わらずYahoo!が検索エンジン首位の日本でGoogleブランドを広げるのは意外に苦労するかもしれません。ストリートビューの一件でもちょっとネガティブイメージが付いちゃいましたし。

ビジネスユースでどう活用できるか

そんなGoogle Chrome OSの成功はビジネスにどう受け入れられるかにかかってきそう。なんだかんだでビジネスにおけるMS Officeの力は偉大で、Open OfficeやGoogle Docs & Spreadsheetsなどの無償互換系アプリはまだまだ頭の固いおじさん達の牙城を崩すには至っていません。
・完全に互換があり、全てのファイルを問題なく展開/編集/再配布が可能
・しかも無償
という2点を超前面に押し出しながら会社での導入が入り口となって自宅でもChrome OSになればもう勝ったも同然なんですけどね。

とりあえずネットブック買ってしまいそう

ま、幾らGoogleでもそこまでの普及を狙っていない(少なくとも短いスパンでは)とは思いますが、

Google は年内にそのソースコードを公開します。それにより、2010 年後半には Google Chrome OS 搭載ネットブックが市場に登場することになるでしょう。
Google Japan Blog: Google Chrome OS のご紹介

とあるのでこのOSがバンドルされたネットブックが市場に登場するのはまだもう少し先の話になりそうです。とりあえず発表されたら早く触ってみたいところ。発売時にはネットブック用のCPUやGPU、SSDのコストなんかも下がって(希望的観測)、さらにOSは無償。
なんだか素敵な時代になりそうですね。

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